殺処分ゼロについてのご報告

おはようございます

《あかるく あいかつ あおい鳥》

 

青い鳥のご支援者様から

こんな報告を受け取りました。

 

 ●報告の内容 

 

山口県/生活衛生課

(動物の愛護と管理の担当部門)

に犬猫の殺処分数を電話で尋ねたところ

平成30年度に

防府市から県の動物愛護センターに

犬25匹 猫70匹が移送されたと聞いた。

青い鳥は殺処分ゼロを続けていると言っているが

嘘をついていたのではないですか

 

・・・という内容です。

 

県の引取り及び処分数等については

ホームページにも記載され

平成30年度は

犬の処分140匹 猫424匹と記されていますが

各保健所毎の内訳数は公表されておらず

これまで青い鳥で問い合わせても

回答は得られませんでした。

 
 ●保健所への問い合わせ 
 
そこで防府支所(健康福祉センター)に
電話で尋ねたところ
次のような回答を得ました。
 
その数値は仔犬と仔猫が主で
保健所に来た時点で
既に重病か瀕死状態の子なので
愛護センターに送られ
各支所でも収容動物状況のサイトに報告されません。
つまりサイトにアップすることも出来なかった子の数です。
 
この数値は一般には発表しないはずなのに
どうしてお知りになったのでしょう?
 
 ●山口県のホームページ 
 
県のサイトには
「保健所での犬・猫の譲渡について」
次のように記されています。
 
山口県では
動物の愛護及び管理に関する法律の主旨を踏まえ
各保健所(健康福祉センター)に収容された
犬・猫の新たな飼い主を募集しています。
※ただし、以下の場合は、譲渡対象とせず
情報をウェブサイトに掲載しないことがあります。
 ① 咬傷事故を起こした犬であって
狂犬病予防法に基づく検診を終えていない犬
 ② 飼養管理が困難な生後間もない子犬や子猫
 ③ 著しい攻撃性等、問題行動を持ち、矯正が困難な犬や猫
 ④ 感染症などの病気に罹患していたり
負傷している犬や猫
 
つまり平成30年度に
防府市から愛護センターに送られたのは
ほとんどが②④だったということです。
*これについては環境省の
「動物愛護管理行政事務提要/殺処分数の分類」
に同じ主旨が記載されています。
 
 ●保健所(支所)で面談 
 
電話で尋ねた翌日に保健所を訪れて
更に詳しい話をうかがいました。
以下はその要旨です。
 
その方がお聞きになった数字は
あくまでも防府からセンターに移送された犬猫の頭数で
その全てが殺処分されたわけではありません。
移送された犬猫がその後どうなったのかは
私たちにも報告されていません。
 
しかし最近は
病気や瀕死や生まれて間もない子等
譲渡対象にならないとして
従来は直ちにセンター移送していたような子も
青い鳥さんが緊急で引き取って下さるお陰で
ほとんどなくなっています。
 
何を持って「ゼロ」とするかは
それぞれお考えが違うと思いますが
この数は保健所に収容した時点で
既に亡くなっているか瀕死などの条件で
サイトに写真をアップ出来なかった子なので
「防府市の殺処分ゼロ」を否定するのはどうでしょうか。
実際に私たちも公表しなかったデータですし
青い鳥さんにもお伝え出来なかったのですから。
 
私たちも青い鳥さんと同じように
全力で命を助けようとしています。
青い鳥さんと一緒に歩んでいる積りです。
 
 
時に涙ぐまれながら
野良達の悲惨な境遇を話されるのを聞きながら
私たちは防府市の保健所さんと
手を携えて「あいかつ」に取り組めることを
嬉しく感じました。
 
 ●清水代表から皆様へ 
 
最初にご報告を受けた時には
私も驚きました。
青い鳥が「殺処分ゼロ」と懸命に取り組んでいるのに
瀕死の子をセンターに送っていたなんて!
という思いはありました。
 
しかし一昨年は
今より保健所の収容数が多かった時期で
当時の課長さんはいつも青い鳥を気にかけ
青い鳥が潰れないかと心配して下さいました。
そして私の「全てを伝えて欲しい」というお願いに
「清水さん、お伝え出来ない事もあるのよ」
と仰っていました。
 
きっと青い鳥の将来を案じて
センターに移送されたのだと思います。
ですから今は
そのお心を無にしたくはありませんし
「殺処分ゼロ」を嘘と断じることも出来ません。
 
ことに一昨年はシェルター移転問題で
青い鳥が苦境に追い込まれていた時でした。
その時期に もしこの数の子が
保健所から青い鳥に来ていたなら
私たちは持ち切れなかったかもしれません。
ですから 当時の課長さんのご判断は
青い鳥を救うための苦渋の策だったのでしょう。
 
保健所に来る子たちは体調の悪い子が多く
青い鳥が緊急引き出しで迎えに行っても
既に亡くなっているか
搬送中に息を引き取った子もいます。
 
また
常に人手と資金不足の青い鳥が
たとえそうした瀕死の子たちを引き取っても
どれだけ治療費をかけられたか疑問です。
場合によっては青い鳥の存続が出来ない
致命的な結果をもたらしていたかもしれないのです。
 
そうしたことに思いを巡らせると
当時の課長様のご判断は
思いやりの結果だったと思われます。
ですから今
この数字をこれまで知らされなかったと言って
責める気持ちは少しもありません。
 
しかしながら
本来はどのような理由があっても
犬猫の情報は公開されるべきだと思います。
尊い命が誰にも見てもらえず
闇から闇へと葬られる事があってはなりません。
今後情報を公開して頂いた結果
今の青い鳥ではどうしても
受け入れられない子があるかもしれません。
その時には行政のお力で
苦しまない形で処分するしかないでしょう。
しかし そんな場合でも
人間の都合で殺される犬猫への
懺悔と感謝の思いが必要です。
 
また
保健所に収容される動物の数も
年々減少している一方で
青い鳥は成長しつつあり
真の処分ゼロに向かっています。
今後も行政のご指導を仰ぎながら
真の処分ゼロを目指して全力で取り組む所存です。
 
以上に記しましたように
地方小都市の小さな動物愛護団体が
1匹でも多くの命を救って行くためには
保健所と協力してやって行くしか方法がなく
またそれがいちばん確かな方法だと思っています。
 
また
東京都の小池知事は平成30年度に
「初めて殺処分ゼロを達成することが出来た」
と記者発表しましたが
それには上で述べたような
サイトにも載せられないまま処分された子たちの数は
含まれていないのは周知の事実です。
その数は防府市の数をはるかに超えています。
 
30年当時「動物愛護関連の費用」として
2億円は軽く超えていたと推測される東京都に較べ
財源がない地方小都市と
さらに小さなNPO団体にとっては
何をもって「殺処分ゼロ」とするか?
は大きな課題です。
これからも皆さまと一緒に考えて行きたいと思います。
 
*2017/7/9にも同じような問題で
青い鳥は見解を述べています。
それもあわせてお読み頂ければ幸いです。
 
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