姫とサクラと姥桜=美魔女

おはようございます
《あかるく あいかつ あおい鳥》
 
5月26日に
ボランティアのSさんが
高齢の猫を抱いて青い鳥のスタッフを訪れました。
 
前日の朝に か細い声で鳴いているのを
ご近所のお婆ちゃんが哀れに思い捕まえました。
見かけない猫で、どこから来たのか
さっぱり分からないそうですが
ご自身も高齢で飼うことはためらわれるので
動物愛護精神にあふれるSさんに
相談しに来られたそうです。
 
Sさんはご自身でTNRをされ
野良猫の避妊・去勢をしている方ですが
この猫が高齢でとても弱っている様子なので
思い余って青い鳥に相談されたのです。

風邪を引いているようなので獣医さんに診てもらうと

体重が1・5㎏しかなく
お腹の中はウンチもないくらい空っぽでした。
長いこと何も食べていないようです。
いったいどういう暮らしをして来たのかわかりませんが
気品があるので「姫」と名づけ
青い鳥で引き取ることにしました。

前歯が2本ありません。
かなり高齢なようです。
お腹が空いているはずなのに
放浪生活で食べることを忘れてしまったのでしょうか
なかなか食べようとしません。
仕方ないので無理やり口の中にAD缶を少しと
シリンジで猫用の流動食を飲ませました。

ノミ、ダニ、しらみが多いので
フロントラインで駆除し
一度洗ってから様子を見ることにしました。

スタッフが一生懸命に整えてあげた

環境が気に入ったのか

か細い声で「ありがとう」と言ったようです。
 

年老いても可愛く色気があるので
「姥桜(うばざくら)」という言葉がぴったりです。
ちなみに姥桜というのは
葉(歯)がないのに花が咲くことを洒落て
年齢を重ねても美しい女性を指すようです。
今でいうと「美魔女」でしょうか。 
・・・で、さくらと言えば
うちの看板姉さんとなったこの子
最近体調がいいようです。
(画面奥のケージに姫がいます)

 

ン?と姫に気づいて、ご挨拶。
「アンタ、どうしたの。ぜんぜん食べようとしないんだって?」
「タ・ベ・ルって、どういうことじゃ?」
「気の毒に。食欲も失せるほど空腹の状態が長かったのねぇ」
「ショクヨクって、なんじゃ?」
「わたしも野良が長かったから、アンタの気持ちよくわかる」
「わらわはノラとかいうものじゃったのかえ?」
「でもダイジョーブよ。わたしも落としかけた命をここで救ってもらたの。
だから食べて早く元気におなんなさいナ」
「よろしう頼む」
 
・・・と話したのかどうかわかりませんが
姫には姥桜という形容が似合います。
 
青い鳥にはいろんなドラマがあって
面白いやら大変やら・・・。
さくらも「姥桜」と呼ばれるようになるまで
長生きしてね。