おはようございます
《あかるく あいかつ あおい鳥》
明２８日第４日曜日は
スマイルほうふで譲渡会を開きます。
１１：００～１４：００
「何か良いことがあったのですか」
と訊ねたくなるほど
その人は車窓の景色を眺めて
にこやかに笑んでいた。
と訊ねたくなるほど
その人は車窓の景色を眺めて
にこやかに笑んでいた。
なんてステキな笑顔。
ご年配だけれど
雨上がりの虹みたいに爽やか。
ワタシも幸せのおすそ分けをして欲しいな。
斜め向かいの座席から
見惚れているワタシの視線に気づいたのか
その人はゆるやかに振り返った。
見惚れているワタシの視線に気づいたのか
その人はゆるやかに振り返った。
あいかつイソップ
第六話
ナニカ？という咎める視線ではなく
アラ オヒサシブリといった
親愛感に満ちたまなざしに引き込まれて
私も笑顔で車窓の景色を指さす。
アラ オヒサシブリといった
親愛感に満ちたまなざしに引き込まれて
私も笑顔で車窓の景色を指さす。
ナニカ イイオモイデガ アルノデスネ？
その人も無言で車窓をふり返る。
エエ ナツカシクテ・・・
と胸の前で手を丸める。
その人も無言で車窓をふり返る。
エエ ナツカシクテ・・・
と胸の前で手を丸める。
ア、ネコヲダク シグサ
言葉にしなくても心が通じ合う
そんな時があるものだ。
言葉にしなくても心が通じ合う
そんな時があるものだ。
その人との出会いと別れは
今も鮮やかに胸に蘇ります。
今も鮮やかに胸に蘇ります。
ワタシの胸に刺した猫のブローチに目を止めて
その人は静かに話しはじめました。
その人は静かに話しはじめました。
たくさんの子を育ててきたのよ。
みーんな人さまに貰われて行ったけれど
みーんな覚えてるの。忘れない。
みーんな人さまに貰われて行ったけれど
みーんな覚えてるの。忘れない。
ワタシは直ぐに犬や猫の話だと直感した。
十年間で８７匹。
みーんなミルクを飲ませて･･･
悲しいけれど生きられなかった子もいたわ。
でも、死んだ子も含めて、みんな大切な思い出。
みーんなミルクを飲ませて･･･
悲しいけれど生きられなかった子もいたわ。
でも、死んだ子も含めて、みんな大切な思い出。
ミルクボランティアってご存知かしら？
生まれて間もない乳飲み子を家に預かって
ミルクを飲ませて育てるの。
生まれて間もない乳飲み子を家に預かって
ミルクを飲ませて育てるの。
ああ、それなら話に聞いたことがある。
何度も申し出ようと思ったこともあったけれど･･･
なんだか大変そうで、足を踏み出せずにいた。
なんだか大変そうで、足を踏み出せずにいた。
猫でも犬でも、３～４時間おきに
哺乳瓶でミルクを飲ませるの。
何匹もいたら授乳だけで１時間はかかるわね。
ミルクは人肌程度に温めなければならないし
飲ませたら吐き戻さないようにゲップをさせる。
ティッシュで性器をツンツンして排泄させる。
だからこちらも寝る時間が限られる。
人間の赤ちゃんとおんなじ。
哺乳瓶でミルクを飲ませるの。
何匹もいたら授乳だけで１時間はかかるわね。
ミルクは人肌程度に温めなければならないし
飲ませたら吐き戻さないようにゲップをさせる。
ティッシュで性器をツンツンして排泄させる。
だからこちらも寝る時間が限られる。
人間の赤ちゃんとおんなじ。
わぁ、ワタシには無理！無理！
仕事にも行かなければならないし
専業主婦じゃなければムリよね。
仕事にも行かなければならないし
専業主婦じゃなければムリよね。
主人と小さなお店をやっていたから
時間は何とかやり繰りできたけど
いつも睡眠不足で頭がボーッとしてた。
時間は何とかやり繰りできたけど
いつも睡眠不足で頭がボーッとしてた。
やっぱワタシには出来ないよ！
何度も「もうこれ切りにしよう」って思った。
でも頼まれると断れないのよね。
何でかしら？
自分でもよくわからないの。
大変だったけれど
でも頼まれると断れないのよね。
何でかしら？
自分でもよくわからないの。
大変だったけれど
大変さよりも喜びの方が大きかった。
私の手で守れる命がある
と思えたからでしょうね。
いい経験、何にも代えがたい
貴重な経験でした。
中身のぎっしりと詰まった時間を
味わわせてもらった。
猫でも犬でも人間でも
赤ちゃんは神様からの贈りものよ。
何かの本で読んだけれど
赤ちゃんは神様からの贈りものよ。
何かの本で読んだけれど
赤ちゃんが可愛いいと思うのは
本能なんですって。
否応なしに可愛がらずにいられないように
体の仕組みがそうなってるそうです。
それならワタシも聞いたことがある。
オキシトシンって言ったかなぁ
幸せになるホルモンが脳に放出されるんでしょ。
オキシトシンって言ったかなぁ
幸せになるホルモンが脳に放出されるんでしょ。
もう歳を取ったから
あまり多くは出来ないけれど
その代わりにこうして旅に出てるの。
里親さんに貰われていった子たちの
あまり多くは出来ないけれど
その代わりにこうして旅に出てるの。
里親さんに貰われていった子たちの
住所までは知らないけれど
何県の何町というのはノートに控えてある。
それをこうして時々電車に乗って訪ねて回るの。
何県の何町というのはノートに控えてある。
それをこうして時々電車に乗って訪ねて回るの。
ううん、里親さんを訪ねるんじゃなくて
電車でその町を通り過ぎたり
駅に降りて少し歩いたりするだけでいいの。
そして
ここは○○ちゃんが暮らした町だ。
□□ちゃんを渡したのは６年前だから
今も元気にしてるかもしれないなぁ。
甘えんぼだった△△ちゃんは
家族に可愛がってもらっただろうか･･･って。
ね、おかしなお婆さんでしょ？
いいえ、ステキですよ。
と言って私がトイレに立って戻ると
その人は消えていた。
その人は消えていた。
「犬猫との付き合いが濃かったから
人との交際は淡くしてる」
と何気なく言っていたあの人の言葉が
耳の底に残っている。
人との交際は淡くしてる」
と何気なく言っていたあの人の言葉が
耳の底に残っている。
ワタシもそう。
人間よりも猫や犬が好き。
だからお互いに名前も名乗らなかったけれど
それでいい。
ステキな出会いをありがとうございました。
人間よりも猫や犬が好き。
だからお互いに名前も名乗らなかったけれど
それでいい。
ステキな出会いをありがとうございました。
あ、そうそう
あの人 こんなことを言ってたっけ。
あの人 こんなことを言ってたっけ。
ミルクボランティアで育てた子たちは
いつまでも大切な思い出として生きているわ。
今でもぴっかぴかに光ってる。
いつまでも大切な思い出として生きているわ。
今でもぴっかぴかに光ってる。
何にもできなかった平凡な人生だったけれど
私の胸の中で光ってる
８７個のぴっかぴかの勲章。
ワタシは
その「ぴっかぴか」に気づいたのだろう。
その「ぴっかぴか」に気づいたのだろう。
胸の内に勲章を持っている人は
立ち居振る舞いも顔つきも
どこかしら輝いている。
何かを手放さなければ得られないものがある
ってことを教わった。
あの人は今も旅を続けているのだろうか。
ミルクボランティアをして見ようかな。
やっと一歩を踏み出そうとしている
ワタシがいる。
やっと一歩を踏み出そうとしている
ワタシがいる。
～＊～＊～＊～＊～
春の出産シーズンを迎え
保健所に子猫がいっぱい
収容されるようになりました。
殺処分ゼロの継続と
懸命に闘っている青い鳥も
ミルクボランティアさんが足りません。
どうかあなたの手を貸して下さい。
青い鳥の活動は
皆様のご寄付で支えられています。
私たちが｢あいかつ｣を続けて行けますように
どうかご支援をお願い致します。
私たちが｢あいかつ｣を続けて行けますように
どうかご支援をお願い致します。
応援よろしくお願いします。
