おはようございます。
《あかるく、あいかつ、あおい鳥》です。
昨年7月10日に2・5か月で二度目のトライアルをし
正式に譲渡されてから約半年と18日
幸せの絶頂にいたような空くんですが
里親様の事情があって青い鳥に戻って来ることになりました。
このとき空くんは
もう9か月を過ぎていました。
~* 1月28日 *~
この日の朝もいつものように
ぼくは奥さんの顔をぺろぺろ舐めて起こしてやった。
奥さんの眼は赤かった。しょっぱかった。
一晩中 泣いていたの?
朝ご飯もそこそこにぼくは車に乗せられた。
わあ、きょうはドライブに連れて行ってくれるの?
ドライブの時間は長かった。
ご主人様は何も言わず じっと前を見つめハンドルを握っていた。
~* 経 緯 *~
その前日に里親様から青い鳥に電話がかかって来ました。
離婚することになったので空くんを引き取ってもらえないか
という相談です。
翌日には家を出なければならないという性急な話でした。
ご夫婦のどちらかが飼えないのなら
他に飼ってくれる方はいないのか、と尋ねたのですが
旦那さんの実家も、奥さんの実家も飼えないとのことでした。
また譲渡先を探す余裕もなかったようです。
ご夫妻と、それぞれのご実家の4者が誰も
空くんの落ち着き先を確保してくれませんでした。
明日は家を出なければならないというので
誰も引き取り手がいなければ保健所に連れて行かれます。
防府市の保健所ならば期限内に譲渡されるのを待って
里親希望者が現れなければ青い鳥で引き取ることも出来るのですが
里親様は他県に住んでいる方なので
そこの保健所では他県への譲渡は出来ない規則になっていて
青い鳥で助けることが出来なくなってしまいます。
そこで翌日に空くんを青い鳥まで連れて来てもらうようにしました。
これは「終生飼養する」という譲渡契約に違反しており
飼育放棄になります。
**********
ご主人様が黙ったまま構ってくれないので
ぼくは車の中でずーっと眠っていたけれど
途中から「あの場所」に向かっていることが分かった。
青い鳥 ━━ ぼくが子犬だった時にいたあの場所だ。
やがて車が停まって、女の人がやさしく迎えてくれた。
「空く~ん、大きくなったねぇ」
ぼくはパタパタと尻尾を振ったけれど、ご主人様が気になっていた。
車からぼくのハウスやキャリーを降ろしている。
え、どうして・・・ぼくのハウスだよ?
そしてご主人様は
ぼくから顔をそむけるようにして車に乗りエンジンをかけた。
え、ぼくを置いて行くの?
ねえ、どうしてなの? お家に連れて帰って!
ぼくはご主人様が置いて行ったハウスに入って
戻って来てくれるのを待った。
ほら、ぼくの、あの
幸せだった半年に、お気に入りだったハウス・・・
でも あんなにやさしかったご主人様は
もう帰って来なかった。
― 付記に替えて ―
拝啓里親様
空くんにとってあなたとの半年が幸せだったことは
間違いありません。あなたに感謝しています。
またご家庭の事情があり 飼えなくなったことも
やむを得なかったのだろうと思っています。
今回 その経緯を書くか否か悩んだ末に
あなたの了承を得て公開を決めましたが
ひとえに動物たちの幸せのため・・・とご理解下さい。
もしこのブログをお読みになっていましたなら
どうかあなたも不測の事態を乗り越えて
幸せの道を歩まれますようにと願っております。
続く・・・