私たちはこれまで、外に繋ぎっぱなしで散歩がない犬、暑さ寒さから逃げられない犬、狭いケージに入れられたまま飼育されている犬猫などをレスキューしてきました。

しかしその活動は個人情報の保護から(田舎は個人が特定されやすく、それによりかなりの不利益が及ぶ可能性があり）公開できない場合も多いです。そんな飼い主に限って、虐待していると言う意識はなく、むしろ可愛がっていると信じているなど、本当にレスキューは困難です。

現在も気になる犬猫は多く、助けたくても助けられない苦しい思いを抱えています。

これからもそれらと向き合っていきますが、この文章を読んでいただいた皆様、もしそんな犬猫を見かけたら、警察や保健所に通報する活動にご協力ください。

皆様、どうかお願いいたします。

私たち愛護団体の力のみでは限界があります。

警察や保健所が通報した人の個人情報を、その相手や誰かに知らせる事は決してありません。

その通報のお陰で、私たちが動ける事が多いのです。

しかし一番多い依頼は、多頭崩壊や目の前にいる猫を保護してほしいと言うものです。

これに関しても、私たちは全力で努力しており、その結果シェルターの猫の数が膨れ上がっています。

もうこれから先は、保護は最小限にとどめざるを得ず、どうしてもTNR活動を勧めることが多くなります。

冬は寒さで多くの猫が亡くなっていて、TNRではなく保護を望まれる方も多いですが、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。

（防府市内の方は助成金が出る場合があり、当会主導でTNR活動を行いますのでやり方等ご相談下さい）

TNR活動の意味ややり方の説明、捕獲器の無料での貸し出し、また少しでも手術が安く安全にできる獣医さんの紹介など、できる限りの協力はさせていただいていますが、基本的には私たち愛護団体のみやるのではなく、お電話をいただいた方ご自身も動いていただくこととなります。

かわいそうな犬猫を救うため、1人でも多くの方が、その方の大切な時間や労力やお金を少しずつ出し合い、かわいそうな命が増えないよう努力していくしか道はありません。

上の事は行政等に働きかけ、ご支援をいただけないか相談するの動きもあります。

しかし今はまだ、小さな命を思いやる方からのご協力に頼る以外はありません。

不幸な犬猫たちのレスキューを、皆様と共に頑張って行けたらありがたいと思っています。

　TNR活動とは

「飼い主のいない猫に、TNR（Trap/捕獲し，Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す、その印として耳先をさくらの花びらのようにV字カットする）を実施することで、一代限りの命を全うさせ、のら猫に関わる苦情や、殺処分の減少に寄与する活動です。

これまでのように猫を捕獲し殺処分するだけでは、そこに猫が繁殖できる空間を作ってしまい、他の地域から繁殖可能な猫がまた来て、猫の増加にストップがかけられません。

手術した猫にその地域を縄張りにしてもらい、他のグループの猫を寄せ付けないようにしてもらうことは、山からのタヌキやイタチ等の侵入を少なくすることにもつながります。

のら猫が増えないよう、さらに、猫の盛りの声の被害を無くす、最も有効な方法です。

　妊婦猫について

TNR活動では胎児がいてもいなくても避妊手術（堕胎）となりますが、当会への受け入れ猫の場合、受け入れ時に触診で胎児がいそうならエコー検査をし、もし胎児が臨月まで育っていたら、極力産ませたいと考えています。

保護犬猫の数が多すぎて保護できないギリギリの状態ですが、現在多くの皆様のご協力により、子猫はほぼ100%譲渡されいますので、1匹でも多くの命を助けるため、臨月の妊婦猫に限り出産してもらっています。今後、譲渡が進まなくなるなどの事態が発生するば、もう生ませられなくなるかもしれませんが、現在は何とか出産させながら頑張っています。

皆様、どうか1人でも多くの方に里親になっていただき、1匹でも多くの尊い命が助けられるようご協力お願いいたします。