Story エイズ陽性3.子育て母さんモコの死

おはようございます。

《あかるく、あいかつ、あおい鳥》です。

 

○●○●○ 昨年10月20日 ●○●○●

 

3匹の子猫と その母親らしい成猫1匹を

保健所から引き取りました。

 

子猫は既に授乳時期を過ぎているようなので

母猫の避妊手術をしてから猫部屋に入れました。

 
母猫は1歳を過ぎていて とても人懐っこい性格です。
毛ざわりが柔らかくもこもこなので「モコ」と名づけました。
 

子猫たちは3匹とも10日後くらいに譲渡されて行き

モコは他の成猫や子猫たちと一緒に暮らし始めましたが

ちょうどその頃に新しい猫部屋の建設が進んでいて

12月初めに完成し 全匹の引っ越しをしました。

新しい猫部屋は

①健康猫②風邪ひき猫③エイズ陽性猫

の3部屋に区分されています。

昨日ブログで紹介した幸は
一時預かりさんから引き取って③の部屋に入りました。

 

モコは保健所から引き取った時から
鼻水が出ているので②の風邪ひき猫の部屋に入れました。
 
獣医さんにも診てもらいましたが
風邪が長引いている時は正確な判断が出来ないので
エイズ検査はもう少し後ですることになりました。

 

この頃 私たちは興味深いシーンを見ました。

同じ風邪ひき部屋に入って来た子猫が

モコにべったりとくっ付いて離れず

 

モコも授乳するような仕草を見せていました。

 

多分オッパイ出ないと思うのですが

子猫と離れた記憶がモコに残っていて

このような授乳の仕草をするのでしょう。

 

その子猫も直ぐにトライアルが決まりました。

まるで別れを惜しんでいるようなツーショットですね。

モコも寂しそうでした。

 

 

○●○●○ 12月19日 ●○●○●

 

モコは風邪が治らないので再び受診し

抗生剤注射、点眼・点鼻薬、内服薬を
継続することになりました。
そして 顔が腫れる等の症状があれば
鼻の奥の腫瘍が考えられるのでレントゲンを。
また嘔吐が続くなら血液検査をする
ということで1週間後に再受診となりました。   

 

○●○●○ 今年1月4日 ●○●○●

 

年明け早々にモコの血液検査をしました。

エイズ陽性と診断され

幸と同じ部屋に隔離しました。

 

モコの里親募集情報も書き換えました。

 

モコ ♀ 成猫 避妊済み。

とても人懐こいです。

単身者・高齢者は60歳以上の後見人が必要。

エイズ陽性であることを理解していただける方。

単頭飼育が希望です。
完全室内飼育と定期的な医療ケアをお願いします。

 

里親様からの声かけがないまま

春と夏と秋が過ぎました。

エイズ陽性とわかり隔離されてからも

モコは性格が良く穏やかで 幸の良き友として

隔離された部屋で暮らしていました。

相変わらず人懐っこく

ゴロゴロと喉を鳴らして甘える可愛い子でした。

 

○●○●○ 11月初め ●○●○●

 

しかし11月初め頃から急に食欲がなくなり

元気がなく痩せ細って来ました。

精彩がなく、名を呼んでも反応がありません。

スタッフやボランティアさんたちがモコの最期が近いことを知り

三々五々シェルターに来てモコに別れを告げました。

 

そして、これが最後の写真になってしまいました。

 

 

○●○●○ 11月17日 ●○●○●
 
モコが虹の橋を渡りました。

でもエイズ陽性と診断されてから

1年近く青い鳥で暮らすことが出来ました。

 
いっぱいの悔いがあります。
とても人懐っこい子でした。
きっと寂しがり屋だったからでしょう。
 
もっとふれ合ってあげられたなら・・・と思います。
でも限られた人数で
80匹もの世話をしているスタッフには
ふれ合ってやれる時間は限られます。

 

きっと里親様と出会って

家庭で満ち足りた暮らしが出来たならば

もっともっと長生き出来たろうと思います。

それを見つけてやる事ができなかった

という悔いが また1つ

ぽつんと胸に穴をあけました。

 

続く・・・

 

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