クラウドファンディングを振り返って5️⃣
「譲渡時」にこそ時間をかける理由
コロナ自粛の影響で寄付が減少し
必死にコスト削減を図って来ましたが
いよいよ10月末で運営資金が不足し
厳しい状況に追い込まれる。
殺処分ゼロの更新も諦めざるを得ない
・・・と経理担当から言われました。
理事とスタッフの主要メンバーで
打開策を考えましたが
これ以上借金を重ねることは出来ないので
4回目のCFに踏み切りました。
ほんとうに藁にもすがる思いでした。
果たして目標額を達成できるだろうか
・・・とドキドキの毎日でしたが
皆様の温かいご支援のお陰で
殺処分ゼロ・6年目の更新に
挑戦させていただけることとなりました。
本当にありがとうございます。
保健所からの引き取りはもちろんのこと
譲渡も進めなくてはなりません。
NPOといえども「入」と「出」が釣り合わなければ
運営が破綻してしまいます。
つまり、受け入れた犬猫が
里親様のもとに行かなくては
新しく次の犬猫を入れる場所が
空かないのです。
「犬や猫を飼うなら保護施設から」
という動物愛護が定着している欧米と違い
日本では「たかが犬猫」といった考え方や
「保護犬猫よりペットショップの方が良い」
つまり品質が良いという考え方がまだ主流です。
本当にそうでしょうか?
徐々にその考えは逆転しています。
最近でこそテレビなどで
保護犬猫の素晴らしさが注目されていますが
少し前まで保護犬猫の里親希望者はとても少く
譲渡がとても難しい時代でした。
また譲渡しても
昔ながらの犬猫観に捉われている方も
少なからずいらっしゃいます。
いまだに猫は家の中と外を自由に
出入りさせている飼い主さんがいるので
譲渡する際には
「完全室内飼い」のレクチャーをしなければ
不幸な妊娠・出産⇒殺処分のループを
絶つことが出来ません。
また犬も
「番犬意識」で外で飼うものと思い込み
1年中外に繋ぎっぱなしにする飼い主さんもいます。
でも気候の変化や騒音等で
犬は大きなストレスを抱え
病気になることもあります。
それを防ぐために
犬も一生家の中で生活するよう
レクチャーをしています。
完全室内飼いが無理な場合は
夜だけでも必ず屋内に入れて下さるよう
お願いしています。
その他にも
ワクチンや登録等避妊・去勢手術の
お願いだけでは足りません。
自宅訪問も行ないます。
ときにはケージを一緒に組み立てて
脱走防止策をレクチャーしたりします。
青い鳥からの譲渡は
引き取ってくれるのなら誰でもいいというのではなく
このように
相談やレクチャーに多くの時間を割いているので
1匹に2時間近くかかることもあります。
.しかしどの子にも私の出来る限りのことを
捧げ尽くすことを決して忘れません。
これは譲渡する犬猫のためだけではなく
実は里親様にとっても大切なことです。
里親様ご家族を少しでも楽にするためにも
時間をかけて話すことが必要なのです。
人が幸せにならなくては
犬猫も絶対に幸せになれないのですから。
ひとりも希望者が来てくれないと
私はいつも心の中で叫んでいます。
「お願い。助けて。
この子たちを幸せにしてやって!」と。
そして現れてくれる里親様は
まさに天の助けです。
そのような多くの里親様に恵まれ
青い鳥がNPO法人になってからの譲渡数は
延べ2、400匹を超えました。
人も動物も住む家があり家族がいることが
いちばんの幸せだと思います。
保護犬猫を家族に迎えていただいた
里親様の真心に
いつも感謝の気持ちでいっぱいです。
防府市A様/匿名様/U様/ライフケア高砂様
/神奈川県O様/匿名様より
私たちが「あいかつ」を続けて行けますように
どうかご支援をお願い致します。