おはようございます
《あかるく あいかつ あおい鳥》
昨日の続きです。
3年間続いたペットロスを乗り超えて
また新しい子を飼おうと決めた
里親さんの心の軌跡を
ふり返って話していただきました。
🌀 🌀 🌀 🌀 🌀
主人が書斎から何かを持って来て
「ほら」と手を開くと翡翠の勾玉。
チロの10歳の誕生日のプレゼントに
首輪に下げてやったものでした。
縄文時代に犬歯に穴をあけて
首からぶら下げたのが始まりだそうですが
古代から魂が宿るとされている宝玉です。
あいかつイソップ
第九話 その2
夢を見た翌日は日曜日。
出かけるという娘と息子を引き留めて
夢の一部始終を話して聞かせました。
二人とも驚き
それから家族4人で夢の解釈を
あれこれし始めたんです。
家族そろって話し合うなんて久しぶり。
心理カウンセラーを目指している娘は
ユングという心理学者の夢判断を持ち出して
説明してくれましたが
私にはよくわかりませんでした。
理系が得意で理屈っぽい息子は
夢の話には半信半疑でしたが
「科学的に説明できないだろうか」
と身を乗り出して談議に加わりました。
わたし その時に気がついたんです。
チロが死んでから
みんなチロの話をしたかったんだ。
それなのに
母親の私がヒステリックに遮るので
口を閉ざすしかなかったんだな、って。
でも夢のお陰で
長いこと封印していたチロの思い出を
あんなことがあったっけ・・・
こんなこともあったね・・・と話し合って
切なくも楽しい1日を過ごしたのです。
死んで3年も経っているのに
こんなに話が盛り上がるなんて
動物の力ってスゴイなぁと
今さらながら感心し感激しました。
~ ~ ~ ~ ~
どんな事を話したのか?
長くなるのでかいつまんで紹介しますね。
娘が言うには・・・
お母さんがそういう夢を見たのは
心の奥深くにチロがいたからよ。
ちゃーんとチロの死と向き合って
悲しんであげなかった。
悲しむことから逃げていたんだわ。
チロはわが子同然
私たちには兄妹同然だったから
仕方なかったのかもしれないけど
とことん悲しむことも大事なのね。
そうして心にけじめをつけなかったから
お母さんはペットロスから
長いこと脱け出せなかった。
私もあの頃は分からなかったけれど
心理の本を読んでわかったの。
お母さん自身も
薄々それを感じていたから
ペットロスのテレビ番組を観て
心の深層からチロが浮かび上がって
夢になったんだと思うなぁ。
ナルホドとわたしは納得し
娘の成長ぶりに感動すら覚えました。
でも、勾玉が
五つも六つも輪になって回転し
それぞれが違う犬になって
鳴いていたのはどういうことかしら?
息子が言うには
死は身体が機能を止めることだから
いくら悲しんだって蘇生することはないんだけれど
もともと「命はひとつながり」って考え方があってね
どういうことかというと・・・
生物が死ぬと身体が炭素や窒素
水素、酸素などの元素に還元され
土葬でも火葬でも空気中に放出されて
やがて大気に拡散し
雨となって再び地上に降り注ぐ。
それが地上の植物に吸収される。
その植物を動物が食べる。
その動物を別の動物が食べる。
地球ではそうした循環が
果てしなく続けられているのさ。
だから死んでも元素として
別の生物に再び吸収されて行く
そのサイクルが勾玉のイメージで
再現されたんじゃないかな?
でも夢を見ている私自身が
そんな難しいことを知らないのに?
何十億年も繰り返されて来た生物のDNAに
それが記憶されているんだ。
もちろん母さんのDNAにもね。
だから
そんな形で夢に現れたんじゃないかな。
生命ってまだまだ神秘的だからね。
何のことか私にはわからなかったけれど
息子の話を聞いているうちに
ふと私の頭に歌が思い浮かんだ。
♪千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹きわたっています
あ、母さん、冴えてるじゃない!
そう、それだよ。
♪秋には光になって 畑にふりそそぐ
娘が後を継いで歌う
♪冬はダイヤのように きらめく雪になる
そして家族4人が声をそろえて歌う
♪朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る
🌀 🌀 🌀 🌀 🌀
気恥ずかしいホームドラマのようなコーラスの後に
主人が照れたように ぼそっと
こう言いました。
「犬でも猫でも、また飼ったらいいさ。
新しい子を家族として迎え入れようじゃないか。
チロもきっと
それを望んでいるんじゃないかなぁ」
「だったら保護された子を貰おうよ」
と娘がいい。
「うん。命はみんな繋がっているんだから」
と息子がいいました。
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