StoryマリⅡ,2.飼えなくなったので

 おはようございます

《あかるく あいかつ あおい鳥》

 

昨年1月のある日

 

里親様から清水代表に電話がかかって来ました。

「数年前に譲渡して頂いた犬を

預かってもらえないだろうか」

という相談でした。

青い鳥は既に

1000匹を超す犬猫を譲渡して来たので

とっさにはどの子か思い出せません。

また 譲渡した子を戻したい

という依頼には一切応じていません。

 

それでなくても少ない人手と経費で

増え続ける犬猫の引取りを維持しているのですから

とてもそこまで応じている余裕がないのです。

しかし電話の声は切迫している様子でした

「昨年5月に主人が急に亡くなりました。

その給料が途絶えたので

生活保護を申請したのですが

半年以上経っても認可が下りません。

やむなく持ち家を処分して

アパートに引っ越すことにしました。

つきましては生活保護が下りるまでの間

犬を預かってもらえないでしょうか」

 

このままでは保健所に連れて行かれると判断し

とりあえず会って相談することにしました。

古いノートを調べてみると

2年4か月前に譲渡したメス犬で

名前はマリといいました。

 

~*~*~*~

 

翌日 隣市のお宅を訪ねてみると

マリの状態のひどさに息をのみました。

すごい皮膚病です。

どうしてここまで・・・と聞く間も惜しんで

里親さんに同伴していただき

すぐ病院に連れて行きました。

その道中の車で里親さんが

涙ながらにおっしゃるには・・・

 

「主人が亡くなって急にお金に困るようになり

マリが皮膚病になっても

獣医さんに診て頂くお金がありませんでした。

やむを得ず自分でマリの体中を消毒して

これまで半年余り過ごして来ました。

生活保護が下りたら病院に連れて行く積りでしたが

いつまで経っても認可されず

とうとう貯金も底をついたので

家を売ってアパートに移ることに・・・」

 

青い鳥の掛かりつけの病院に連れて行くと

次のような診断でした。

「これはカイセンによる皮膚病ではなく

ホルモン異常による疾患だと思われるので

いろいろ検査が必要です。

それにしても・・・これまで放置し

飼い主さんがご自分でされた消毒も

症状を悪化させてしまった原因かもしれませんね」

里親さんはマリをひしと抱きしめました。

 

「生活保護が下りたら迎えに行きます。

それまで1か月ほどだと思いますので

青い鳥さんで預かって頂けないでしょうか。

その時に治療費も必ずお返しします。

 

主人も亡くなるまで

とてもマリを可愛がっていました。

譲渡して頂いた時から部屋の中で飼い
トイレのしつけもちゃんと出来ています。

マリはおとなしくてとてもいい子なんです」

こうしてマリは青い鳥に来ました。

「1か月ほど」というお約束で・・・。

人の世の転変は常のことですが
巻き込まれて辛い生を送る犬猫を
これまで幾つもStoryで紹介して来ました。
それにしても・・・
何とかならなかったのでしょうか?

マリの皮膚荒れのひどさと
無惨に延び切った足の爪を見て

つくずく思うのです。

人間社会の災いはいつも弱いもの
子どもたちや動物にしわ寄せがくる・・・と。
 
昨年1月29日のことでした。

 

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