2814 Mornings
朝6:00に活動Diaryを
掲載しています。
以下はムサシの来歴について
’21/3/14に掲載した記事です。
元猟犬の嬉しい再会と切ない別れ
(その1)
👩 喜怒哀楽が人生の道のりだけど
犬や猫だって同じ。喜んだり哀しんだり・・・
つい最近もこんなことがあったの。
2月の中頃にね
シェルターを訪ねて来た人がいたのよ。
「私の知っている犬がここにいると聞いたから」
・・・と言って突然会いに来たの。
去年4月に保健所から引き取った7歳くらいのオスで
これが保健所から来た時の写真。
立派でしょ。もと猟犬だったらしいんだけど。
犬は群れの序列があるから
他の犬たちの中に入れたら喧嘩するかもしれない。
猟犬だったんだから強いわよね。
事故でも起こしたら大変でしょ。
だから犬舎に入れずに
ムサシと名付けて1匹で屋内に繋いでおいたの。
慣れると甘えん坊なんだけれど
慣れていない人には激しく吠えたりして
さすが元猟犬だなぁって思うくらい強い子だったわ。
元猟犬って山口県には結構多いのよ。
イノシシが農作物を荒らすからでしょうね。
とにかく見た目にも怖そうで
初対面では近づきがたい犬だったのよ。
👩 話を戻すけれど
「知ってる犬かもしれない」といって
訪ねてきた人がムサシに近づくと
こんな感じでね・・・
もう1年ほど青い鳥で暮らしてるから
いま8歳くらいだけど
まるで子犬みたいに甘えてるの!
間違いない。
この人を知ってる、って思ったわ。
その方が話すには・・・
昔、メス犬を飼っていて
ムサシはその母犬が産んだ5匹の子の1匹らしいの。
で ムサシともう1匹の子を
知り合いに譲ったんですって。
それから・・・
この数年は会わなかったので
ムサシが保健所に行ったことは
全然知らなかった・・・て。
それでね 別の知り合いの方が
ムサシによく似た犬が散歩しているのを見た。
青い鳥のシェルターのそばだったから
もしかしたら・・・と教えられて
すぐに会いに来た、ということなのよ。
保健所からムサシを
引き取る際に聞いた話では
2匹を子犬の時から可愛がっていた方が入院され
妹さんがお世話をすることになって
1匹は慣れたけれど
ムサシはなかなか慣れないので
面倒を見切れなくなって連れて来られた。
・・・という事情だったのよ。
👩 会いに来た人の話の続きだけれど
その日にトライアル、というか
元の親元に帰ったって言うのかなぁ
車で連れて行かれたの。
ムサシも嬉しそうだったわ。
久しぶりに再会したムサシも喜んで
何年も会わなかったによく覚えていたな
って感動的だったわ。
プライバシー保護で画像を編集してるけど
ちょっと見てよムサシの喜び方!
元猟犬だったからかしら
信頼した人にはこんなにも従順なのね。
動物ってほんと心がピュアなんだなぁ。
でもね・・・
今回はそれが裏目に出た、っていうか
話してると切なくなってくる・・・
はい、めでたしめでたしで
終わるはずだったのだけれど・・・
ムサシ 翌日に戻って来たのよ。
元猟犬の嬉しい再会と切ない別れ
(その2)
👩 その人と再会して
その場ですぐムサシを返すというか
まぁ形式的にはトライアルってことになって
ムサシを車に乗せて見送ったのよ。
私たちにとってもムサシは
シェルターに来て1年近くそばにいて
慣れると甘えん坊の可愛い子だったし
遊んだりお散歩もしたし・・・
別れは辛いけれど「良かったね」って
祝福して送り出したの。
・・・そしたら、あくる日に
「申しわけないけど戻したい」って連絡があって
ムサシ、返されて来たのよ。
その方も辛そうな顔をしてたけど・・・。
理由を聞くと
その方の娘さんを噛んでしまったんですって。
ご家族もムサシのことは知っていたし
何しろ そのお宅で生まれて
よそに譲渡されて行った子なんだもの
犬の扱いは慣れてたはずなんだけど・・・。
話しをよく聞くとね
ムサシを病院に連れて行って
歯の治療をして下さったんですって。
その時の麻酔で
少し気持ちが不安定だったのかも、って。
服の上から噛んだから
娘さんも大した傷ではなかったそうだけど。
それでも
いろいろとご家族のことをお考えになられて
やはり返すことに決めた
・・・ということなのよ。
でね、話はまだ続くの。
それが辛くてね・・・。
👩 ムサシが戻って1週間ほど経って
また電話がかかって来たの、その方から。
「やはりムサシを引き取りたい」って。
戻してからもずーっとムサシのことが
頭から離れなくて
いろいろと思い悩んだらしいの。
それはそうよね。
ご自身で出産の時から見て来た子で
譲渡先から自分が知らぬ間に
保健所に連れて行かれたと知ってさ
それでわざわざ青い鳥まで訪ねて来て
再会し お互いに大喜び。
その日に連れて帰った子ですもの
そりゃぁ思い入れは深いでしょう。
だから「もう一度」という申し入れには
正直いってためらいもあったけれど
ムサシが「迎えに来てくれた」と喜んで
前にも増して甘えてるのを見たら
「よろしくお願いします」としか言えなかったわ。
その人も「もう戻さんから」と言われるし
今度こそ幸せになってね
ってみんなで見送ったのだけれど・・・
👩 翌日、戻されて来たのよ、ムサシ。
そうなのよ、また!
1週間悩んだ末に連れ帰ったのだけれど
ムサシがね・・・・・・
娘さんや家族を見ると顔つきが変わって
こわい形相になるんですって。
ムサシの心の内はわからないけれど
元猟犬で主人に忠実だからこそ
他の人には警戒心が強いのかも・・・
だから家族がこころよく思っていないのを
敏感に感じ取っていたのかもしれないわね。
いずれにしても家族に反対されたので
また泣く泣く戻すことになったらしいの。
戻って来たムサシ、いい匂いがしたわ。
シェルターに戻る前に
お家でシャンプーしてもらったらしいの。
だからその方に
「お時間がある時に、ぜひ会いにいらして
シャンプーやお散歩をして上げて下さい」
とお願いして別れたわ。
でも、戻ったムサシを見ているとね・・・。
お散歩に出た時に
その人が乗っている軽トラに似た車を見かけると
目で追ってるの・・・切ないわよね。
👩 うちのブログ担当さんが言ってた。
「犬猫のStoryを書いていると
必ず人間の話になって行く」って。
本当にそうよね。
犬も猫も人の暮らしに欠かせない
パートナーなんだもの。
もう何万年も前からこうやって
出会いと別れを繰り返して絆を深めて来た。
いいえ
その方やご家族を責める気はないのよ。
真剣に悩んでお決めになったのだし
仕方ないことだもの・・・。
うちのスタッフもやさしい人ばかりだから
ムサシのことを気遣ってね
きのう雨が降ったでしょ。
降りしきる雨の中をレインコートを着て
ムサシのお散歩に行ってくれたの。
それで帰ってきてから
ムサシの濡れた体をやさしく拭いていた。
それをスマホで撮りながら
なんだか泣けてきたけれど
「ああムサシは大丈夫だ」って思った。
とてもお利口さんにしているんだもの・・・。
あ そうそう、さっきスタッフから
面白い写真がLINEにアップされてたから
ちょっと見てくれる。
真理子:ムサシくん、おやつを食べて
まだ欲しくて催促します。
しかも、マンガのようにヨダレが…(笑)
👩 可愛いでしょ。
いい子だもの
きっと新しい出会いがあるわよね。
◎ ◎ ◎ ◎
今になって思うと、この時からヨダレが・・・
愛する人に何度も棄てられて
ムサシの心と体に深い傷を
残していたのかもしれません。
あの時 寄り添って上げられなくて
ごめんね。
現在成犬ムサシが口内炎で苦しんでおり
その手術費用を捻出するために
従来のゆうちょ口座を「治療費基金」として
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