こんにちは。
《あかるく、あいかつ、あおい鳥》です。
昨日に続きStory白
第2話をお届けします。
❤サイドストーリー
白は4月15日に山口保健所から引き出した
殺処分寸前の3匹の犬の1匹です。
(1匹は6月4日に譲渡したメス犬華夜ちゃん)
もう1匹のオスはハートのような模様があったので
「心(しん)」君と名づけました。
白と心は仲良しでいつも一緒にいました。
体型も性格もよく似ていたので
兄弟だったのかも知れません。
しかし2匹とも引き取った時から体調が悪く
白は膵臓系の疾患で下痢が続き
心はフィラリアで血の混じった咳をしていました。
どんな事情で保健所に来たのか分かりませんが
飼い犬だったと思われます。
2匹とも人が大好きで 甘えん坊の可愛い子でした。
心は「看取ってやりたい」と仰る里親様が現われ
譲渡の話が進んでいましたが
突然に息を引き取りました。
シェルターに来て2週間くらいの短い命でした。
― 拝啓「心」君 ―
久しぶりだね。
きみとお別れしたのは5月の初めだから
もう半年以上も経つんだね。
きみが突然シェルターからいなくなって
とっても寂しかったけれど
青い鳥のみんなが優しくしてくれたよ。
病気のぼくが暑い夏を乗り越えられたのも
みんなのお蔭さ。
病気の犬を飼ってくれる人なんて
いないだろう って思ってたんだけれど
ある日シェルターを見に来た人が
「この子がいい」と言ってくれてね
トライアルに行くことが決まったよ。
ぼくたちは捨てられて保健所に行ったけれど
きみはよく言ってたよね
「人間が好き、人間を信じる」って。
その通りだったよ。ありがとう心くん。
あっちに着いたら また知らせるね。
―― 白より
― スタッフの思い出 ―
<よっぴー>
悲しいけれどみんなで心くんのことを話せば
またみんなの胸に生き返ります。
心くんは とても弱っていたのに
病院の待合室で待ってる時にも
隣の人に尻尾を振ったりして愛想をふりまいてました。
それほど人間を信じ 好きだったのですね。
でも疲れて私の靴を枕に寝てました。
その時の写真です。
Uさんに抱かれたまま
腕の中で静かに息を引き取りました。
こうして思い出すのも辛いのですが
寂しく逝ったのではないと自分を慰めています。
シェルターでの短い期間を白くんと仲良く過ごし
スタッフのみんなに愛されたのだから
幸せだった と思います。
<リラックス>
保健所から引き取った時の写真がありました。
おびえ切っている目。でも人間を信じようとした。
心も白も、がりがりに痩せていました。
餌も貰われずに飼育放棄されたのでしょうか?
きっと飼い犬だったと思います。
<yuki>
心くん、本当に愛嬌があって。
持病があっても 散歩が好きで・・・
激しい運動をしてはいけなかったのに
私たちに付き合ってくれていたのかも・・・。
(人間に捨てられたかもしれないのに)
どこまでも人間を喜ばせようとしていた
最後まで人間が好きだった子です。
< 鋼 >
2匹は性格も体型もよく似ており
すぐにお腹を見せて甘えてくるところも似てました。
白におやつをあげる時は心が
心におやつをあげる時は白が
ジーっと見つめていました(笑)。
「立っているだけでも奇跡」と
医者に言われたほどの重症だったのに
一生懸命人間に甘えようとしていました。
<マキクリ>
花を手向けて見送ってやった時のこと
思い出すと今も涙が出ます。
あれから半年
白もきっと寂しかったろうけれど
なぜか白はどんどんいい顔になって
里親さんにもらわれて行きましたね。
皆さんの力だ・・・といつも感じています。
<ジジ>
心くんを弔うために集まったあの日
「どうか白を見守ってやってね」
と皆で黙とうしました。
心くんはその願いを聞き 叶えてくれました。
天国に逝ってからも
人間を喜ばせようとしてくれたんだね。
― 前略「心」君 ―
ぼくは元気です。
新しいおうちは山が近く
豊かな自然環境の中で暮らしてます。
里親様はぼくの病気を承知で引き取り
本当の子どものように可愛がってくれます。
人間が大好きだった心くん。
ぼくに人間を信じることを教えてくれたのも
きみだったね。
心くん
きみと一緒にここに来られれば
もっと良かったのに・・・。
心君の墓碑
最後まで 人が大好きで 人を信じた犬 ここに眠る