Story サチとキチ4.老犬と首輪の物語り

おはようございます。

《あかるく、あいかつ、あおい鳥》です。

 

5月21日に行なった

「犬に名前をつける日」の上映会トークショーで

山田あかね監督は題名についてこう話していました。

 

哀しいことですが今の日本では

名前のない犬や猫は生きる権利がありません。

かれらが生きるには

引き取って名前をつけてやる他ないのです。

 

名前のない野良は所有者がいないので

保健所等に持ち込まれ引き取り手のない場合は

殺処分することが法律で決められています。

だから保健所の野良を引き取って

名前をつけることが命を助けることになる

・・・というのが題名の由来でした。

 
そこで思い出しました。

ディズニーのアニメ「わんわん物語り」は

野良と飼い犬とのラブストーリーですが

野良と飼い犬とを分けていたのは

首輪をつけているか否かでした。

「名前」と「首輪」は飼われている象徴なんですね。

 

しかしこのシリーズのサチとキチのように

「名前」も「首輪」もあるのに保健所に収容され

青い鳥にやって来る子もいます。

そんなかれらの話を聞いて下さい。
 

 

???? キチ・14歳オス

 

2月17日 サチと一緒に保健所から引き取りました。

 

首輪をつけたまま飼い主に保健所に持ち込まれました。

年齢も名前も分かっているのはそのためです。

2匹は一緒に飼われていたはずなのに何故か仲が悪く

シェルターに来ても別々のケージにいました。

いったいどんな飼われ方をしていたのか

と首を傾げたくなります。

もしサチとの仲が良かったら

あるいは一緒にトライアルされていたのかも知れません。

 

キチは温厚な性格で、14歳の今も散歩が好きです。
サチのように優しい里親様と出会い
首輪が飼い犬の証になる日が来ることを待っています。

 
 

???? ゴン太・推定15 歳

 

昨年6月3日 保健所から引き取りました。

首輪を付けていたので飼い主に捨てられたようです。

白内症を患っていて歩き方もヨロヨロしていました。

 

長いあいだ放浪していたのでしょうか

長い毛に汚れの毛玉がたくさん付いていました。

それをカットしてやると 眠ってしまいました。

きっとこれまで安心して眠ることも出来なかったのでしょう。

飼い犬だったことを示す首輪が哀れでした。

 

昨年8月29日

ゴン太が散歩中に突然倒れました。

しばらくして回復しましたが・・・

青い鳥では老犬介護の問題にも直面しています。

 

ゴン太は最近は寝ていることが多いのです。

飼われていた頃の夢をみているのかも知れませんね。

 

飼い犬だったからとても人に慣れていて

首の周りを撫ででやると嬉しそうです。

 

もう長くは生きられないかもしれません。
 
もう一度、家庭で静かに
余生を送れるようにしてやりたいと思っています。
 
 

???? 秀吉・年齢不明 オス

 

昨年11月2日に保健所から引き取りました。

青い首輪をしていたので飼い犬だったのでしょう。

でも この歳でどうして捨てられたのかわかりません。

長いこと放浪していたのでしょう、 かなり衰弱していました。

 

こびり付いた毛玉をカットすると幾つか腫瘍があったので

入院し腫瘍を取ってもらいました。

名前だけでも元気にと 秀吉と名づけました。

 

普段は大人しいのですが、時に唸ることもあります。

あまり可愛がってもらう経験がなかったのかも知れません。

秀吉の首輪には

どんな哀しい記憶が染みついているのでしょう。

 

そう長くは生きられないでしょうから

残り少ない最後の時間に

「楽しかった」と思えることを

残してやりたいと願っています。

 

*~*~*~*~*~*~*~*~

 

既にStoryで紹介しましたように

サチは幸せな境遇を手に入れました。
 
そして
保健所から引き取った時から使っていた首輪が
小さくなったので「他の子に」と言って
里親様から送られて来ました。
それはサチが幸せに向かって
大きくジャンプして行った証です。
 
この首輪は
シェルターで優しい里親様との出会いを待つ
成犬や老犬たちにとって
幸せを招く「お守り」になることを願っています。
サチ良かったね。
キチやゴン太や秀吉の分まで幸せになるんだよ。
そして青い鳥のスタッフは
みんながサチの後に続けるように
「あいかつ」ガンバルね!
 

 

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