Storyそよ風:月ちゃんの姉妹の過酷な生

おはようございます

《いっしょに 生きよう あおい鳥》

 

月ちゃんオリー君の里親様からの

久しぶりのお便りがきっかけになって

4年前のことをふり返っています。

 

今回からお便りと当時の懐かしい

面々の「今」を紹介する積りでしたが

やはり月ちゃんと姉妹の「そよ風」の

過酷だった野良Storyにも

ふれておきたくなりました。

 

シェルターにいる犬猫のほとんどが

同じような過去を持っているからです。

再三になりますが

2年前のブログを紹介します。

 

Story25の命④’18/8/21掲載

手紙―もう1つのサイドストーリー

 

相変わらず保健所に多くの

犬猫が収容されて来ます。

その情報を見ながら

飽和状態のシェルターに

何とかスペースを作って引き取る

・・・といった綱渡りのような状態が

続いています。

 

先月末には一度に25匹もの犬猫が

保健所に収容されて

青い鳥は大ピンチを迎えましたが

他市の動物愛護団体さんや

市民の皆さんのご協力で

何とか乗り越えることができました。

その様子は「Story25の命」で

3回に渡り皆様に紹介しました。

①決意の1週間 7/26

②SNSでSOSを拡散! 7/27

③エンドレスの闘い 7/30

 

こうした私たちの取り組みの一方で

市民の方もまた

野良犬猫を殺処分から救おうとして

懸命に手を差し伸べていることを知る

感動的なお手紙が舞い込みました。

少し長くなりますが

「Story25の命」の心あたたまる

サイドストーリーとして紹介します。

 

○●○●○●○●○●

 

お手紙が届いたのは8月14日。

青い鳥のブログを見て書かれたようです。

(*写真はこちらで挿入したものです)

📧

  たくさんの犬猫たちを保護されているので、しかとは覚えていないとは存じますが、2年ちょっと前に、我が家の縁の下で生まれた7匹の仔犬たちを引き取っていただいた者です。
  その折に、仔犬はまだ1匹残っていることはお伝えいたしました。残った1匹はだんだん大きくなっていきましたが、当初より、しっぽはだらりと垂れたままで、すべてのものに怯え、ビクビクとして生活しておりました。またしっぽを追っかけてぐるぐる回るし、そこら辺のものを噛みまくるしで、ドキュメンタリー番組で見ましたが、あまりに早く1匹にさせられて、神経に異常を来しているようでした。
 
  餌を上げている私にも、2年以上経ってもなついてくれませんでした。彼女用の毛布を用意しても、嗅ぎ回ったあげく近寄らず、毛布の上の餌の皿にも、外から体を伸ばせるだけ伸ばして、ちょっとでも音がしたり、私が近づくと飛んで逃げていました。
  1年以上前のドキュメンタリー映画(青い鳥が開催した「犬に名前を付ける日」上映会)の鑑賞のおりに、再度お話させていただき、捕まえるなら網で、無理なら、保健所に依頼して罠でと助言をいただきました。そこで保健所の係員と相談し、罠を仕掛けて見ましたが、毛布と同じで、恐怖心を持って餌を食べているのがありありで、あまりにもかわいそうで、数カ月後に罠は撤去しました。
 
  その後は、デッキの上に毛布を移して、すぐそばで餌をやり、やっと2年近く経って、名前(「ハナ」と呼んでいました)を呼べば近くに来たり、終日毛布の上で寝そべって居間の私の方を見ていたりするようになり、私の目の前でも餌を食べるようになりましたが、数か月前に、やっとタッチができるようになったばかりです。タッチと言っても一瞬だけで、撫でたりはできませんでしたが。
 
  そしてハナが妊娠していることに気づきました。保健所の方と相談し、仔犬が生まれて歯が生え、乳離れの頃になったら捕獲するということになりました。それで捕獲されたのが、青い鳥に送られた母犬(ハナ)と、保健所で他の愛護団体に引き取られた4匹の仔犬たちです。
 
  捕獲の折り、まず2匹を保健所の方と私が捕まえ、残る2匹は縁の下に逃げ込みました。仔犬たちは生まれてすぐの時点から、近所の男の方が可愛がっていたので、彼がいつものように声をかけたところ、縁の下から出てきて捕まえることができました。
  ただ、ハナは逃げ回っていました。その後しばらくして、子どものことが気になるのか庭に帰ってきましたので、保健所の方と近所の男性で庭の両方から挟み撃ちにしようということになり、網で仕留めました。
  ハナは数か月前から脚を怪我したのか、びっこを引いており、周囲の低い塀を乗り越えることができなかったのも幸いしました。
   
  先日、青い鳥のブログでハナが引き取られたことを知り、ひと安心しましたが、野良の宿命か「ひどく痩せていた」と書かれたのには涙が出ました。ちゃんと餌をあげていたつもりでしたが、足らなかったのか、
 
   出産してひと月ちょっとたった頃に急激に痩せてしまい、慌てて餌を増やしたものの、捕まるまでに回復しませんでした。
  子を産んで育てたことも、生きものを飼ったこともない私のところで生まれたのが、ハナにとっての一番の不幸だったのかも知れません。
  成犬はなかなか里親が見つからないということですが、どなたかに貰われて幸福になってほしいと切に思います。
 
○●○●○●○●○●
 
ハナと4匹の子犬が捕獲されたのは7月17日。
この日は15匹の犬が保健所に収容されました。
また翌日18日にも9匹の子犬と1匹の子猫が収容され
両日で25匹が保健所にあふれました。
子犬は全て他市の幾つかの愛護団体様と
一般の方に引き取られて行き
残ったハナを青い鳥で引き取りました。
お手紙によると
「2年少し前に縁の下で生まれた子」
ということですから2歳くらいなのですね。
2歳にしては体重が8㎏しかなく痩せ過ぎです。
「そよ風」と名付けました。
ご飯を上げると夢中で食べましたが
シェルターでは人に心を開かず
ケージの隅に縮こまって哀れな感じです。
 
過酷な野良生活を2年も続けて妊娠し
必死で4匹を育てていたのですね。
保健所に相談され捕獲して下さったお蔭で
母子は命をつなぐことができました。
 
8月15
 
人手の少ない青い鳥では
保護動物たちとふれ合える時間が限られるので
ボランティアのお宅に預かって頂き
ともに暮らしふれあいながら
人間への信頼を築いて頂くことを目指しています。
そよ風は幸いなことに
一時預かりして下さる方が見つかり

そちらのお宅に託しました。

 
8月17
そよ風の預かりさんから報告が入りました。
📧
「そよ風」
昨日と変わらず部屋の隅っこにいます。

ご飯はそばにおいておくと食べてくれます!
私が部屋に行くと慌てて顔を隠します💦
抱っこしようとするけど固まってしまいます。
8月18
 
今日は昨日までと違って
チラッとこちらを見てくるようになりました!
私と目が合うと慌てて
目を逸らす姿が私にとっては可愛いです♡
触らせてもくれますよ!

心を開いてくれるといいのですが・・・。

生まれてすぐに母や兄妹たちと別れ

ひとりぼっちで2年間も生きて

子を産み育てて来たんだね。

よく頑張ったね そよ風。

もう心を閉ざさなくても大丈夫だよ。

早く人間に慣れて

優しい家族に出会えるといいね。

 

 

Story25の命⑤’18/9/6掲載

時計の針のいたずらでしょうか?

 

前回のブログで

メス犬「そよ風」の過酷な生い立ちを

読者からのお手紙で紹介しました。

そこには

「2年ちょっと前にわが家の縁の下で生まれた」

と書かれていたので

‘16年当時の「活動ダイアリー」を

くまなく読み返してみましたが

該当する記事は見当たりませんでした。

 

しかし当時のことを覚えている

ボランティアさんから連絡があり

そよ風の兄妹を知ることが出来ました。

’16/8/7譲渡の月ちゃんでした。

 

そよ風の兄妹は次の4匹です。

’16/7/17 譲渡 らい♂

黒に白線(名前不明)♂

茶黒(名前不明)♂

👆2匹の里親様 ご連絡下さい。

7/24 譲渡 サスケ♂

7/31 譲渡 リオン♂

8/7 譲渡 月♀

 

これだけでも何だか感動しませんか?

お手紙にあった「逃げた1匹」が

2年間の野良暮らしを経て私たちの前に

「ハナ」という名前で姿を現したのですから。

不思議な邂逅・巡り会い

時計の針のいたずらでしょうか?

そよ風は8月15日に

一時預かりさんのお宅に行きました。

 

そしてハナ⇒「そよ風」が

2年前に分かれた姉妹だったことを知った

「月ちゃん」の里親様から

こんなお便りが届きました。

📧

「月」も冬よりは調子良く

ゆったりと過ごしてます。

(*月ちゃんは心臓の病気を抱えています)

そよ風ちゃん。
よく無事に今まで生きてこれて
本当によかった。
すてきな保護主さんと出会えて良かったです。
月の姉妹が

月が私たちと暮らしてる間も
過酷な生活を送っていたなんて・・・.
本当に今日まで無事に生きてて
よかったです!
命を繋いでくださりありがとうございます!
月と会わせてやりたいのですが
遠出は負担がかかるので。
 

そよ風の守り人さんからも

新しいお便りが届きました。

9月1日

横にいても体を起こして伸びしてみたり
こちらをチラッチラッと見てくれます👀
たまに横に布団を敷いて寝ていますが
横にいてもたまにそーっとケージから出てますよ!
9月4日
今日はあちこち部屋を探検してました。
今は犬舎の中にある犬小屋の中に
入ってブランケットを枕に寝ています♡
 

そよ風は やさしい預りさんのお陰で

少しずつ少しずつ

人間と一緒の暮らしに慣れて来ています。

 

ゆっくりでいいんだよ そよ風

ゆっくりと時計の針を巻き戻せばいいさ。

 

本当にこの2年間

良くぞ無事に生きて来てくれたね。

そしてやっと

「生きてもいい場所」を見つけたんだよ。

 

また時計の針がいたずらし

2年間の過酷だった野良暮らしを
忘れさせてくれるやさしい人と

きっと巡り合えるさ。

 

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