Story まゆ2. あの場所に帰りたい

おはようございます。
《あかるく、あいかつ、あおい鳥》です。
 
10月27日に
保健所から引き取った犬の女の子は
「まゆ」と名前を付けられて
シェルターで二晩過ごしました。
 
ここはどこなんだろう?
いっぱいケージが並んでいて
どのケージにも犬が1匹か2匹ずついる。
人間が朝と晩にごはんをくれるから
餌の取り合いで喧嘩したりしない。
生まれて初めて温かい場所で眠った。
母さんや野良の仲間たちは
どうしているだろう・・・
と思う内にぐっすり眠ってしまった。
 
そして三日目の朝を迎えました。
 
???? 脱走 10月29日
 
emi:まゆさん、いい隠れ場所見つけてます????
 
 
yuki:え? この写真、どこ?
emi:シェルターの隅のラックに隠れてました。連れて帰ろうとして、噛まれてしまった????
yuki:いつケージから脱出したの?
emi:どうなんだろう? ずっと気づかなかったから…???? はっと見たらこんなところに隠れてた。
リラックス:朝、ケージから出ようとしてたから、タオルで塞いでおいたのに!
 
yuki :噛まれたって、怪我は大丈夫? まゆちゃん、やりますね????頭が柵に挟まらなくてよかったけど・・・。ずーっとタオルをかけているのを見ていたから、脱出方法を考えていたのかな????掃除中に脱け出したのか・・・。
emi:けっこう賢いですね。シェルターに来てまだ2日しか経っていないのに・・・
グミ :emiさん大丈夫? Uさんに脱出防止の細工をするように頼みました。
emi:一体どこから出るのでしょうね?
:天井からでは? 意外とすき間があって盲点かも?
 
●10月30日
よっしー:まゆちゃん、今日もまた夕方に脱出しました。
リラックス:えー、またですか!
グミ:Uさんが柵をもっと増やして、逃げ出さないようにしている最中です。
yuki:野良だったから、ケージに入れられるのは、慣れないのでしょうね、、????
emi:うん。いやなのかも・・・というか、閉じ込められるのが怖い? 脱出常習犯?
くんちゃん: この子は、Sさんの家の庭に何度か来たことのある野良ちゃんだそうです。「まだ小さかった」と仰ってましたから、生後5か月くらいではないかと思います。
 
???? あの場所に帰りたい
 
母さんや仲間たちのいる場所に
戻りたい。
みんながいるあの場所に。
野良犬がいっぱいいる場所に
餌を運んでくれるやさしい人もいた。
でも 力の強い犬が食べてしまい
力の弱い犬や子犬はあまり食べられない。
だから いつもお腹を空かせていた。
母さんは他の弱い仲間と一緒に
人間が住んでいる場所に行って餌を探した。
車が走っていたり 人に追われたりするので
わたしは残って母さんの帰りを待った。
コンテナ倉庫の床下に穴を掘って
そこを母さんとわたしの寝ぐらにしていた。
母さんは寝ぐらに帰ると
お腹の中のものを吐き戻して
わたしに食べさせてくれた。
そして わたしが少し大きくなると
母さんはわたしを町に連れて行った。
人間に気づかれないように
暗くなってから食べものを探した。
そんな私たちを可哀そうに思って
いつも餌をくれる家があった。
わたしはその女の人を覚えている。
優しい手の匂いもちゃんと覚えている。
 
その人に再会できるなんて
思ってもみなかった・・・。
 
 

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