Story 保健所に捨てられた犬 5.五ヱ門

青い鳥と  一緒に

ニッポン再生🐾

動こう  描こう  思いやり

 

 

その犬は

住宅街を何日もウロウロとさ迷っていて

市民からの通報で保健所に保護された

・・・と聞かされました。

 

10歳くらいのオスで

首輪をつけ穏やかで人に懐いています。

保健所では 迷子犬の場合もあるので

警察への届け出の有無を確認した上で

1週間の収容期間の後に

県の動物愛護センターに送ることになっています。

 

しかし飼い主の届け出も迎えも無いので

4月6日に青い鳥で引き取りました。

 

このStoryシリーズで何度かお伝えしたように

首輪を着けた老犬はほとんど飼い主の迎えがありません。

長年ともに暮らした犬がいなくなっても平気なのでしょうか?

それとも保健所⇒殺処分を承知で棄てるのでしょうか?

何度も言うように動物の遺棄は犯罪です。

 
引き取ったこの犬は

口の中を見るとボロボロで掃除や抜歯が必要。

10歳を超えているかもしれません。

名前を五ヱ門にしました。

 

青い鳥では引き取る犬猫が多いので

その都度名前を付けるのが大変です。

この頃は猫にルパン・不二子・次元と名づけたので

その流れで五ヱ門になりました。

・・・が 顔つきを見るとピッタリと思いません?

 

五ヱ門は ふれあいバリバリOKの可愛い子です。

飼い主は何故探そうとしないのでしょうか?

 

青い鳥では若い成犬とは別に

老いた犬だけが住むホームを建て

そこでのんびりと余生を送れるようにしています。

その老犬ホームに五ヱ門を入れました。

 

五ヱ門はなかなか落ち着かないのか

寝ている老犬仲間を踏みつけながら

室内をぐるぐる歩き回っています。

足もふらついていて哀れです。

 

野良犬は老いるまで生きるのは難しいので

いま老犬ホームにいる子たちは

おそらく皆 年老いてから捨てられた子たちです。

 
この国ではそんな弱者切捨てを
平然と見過ごしています。
老人施設での虐待が時おりマスコミで報じられるのも
子どものいじめがなくならないのも
こうした動物虐待と通底しているのは明らかです。
私たちが
「動物愛護活動」は「社会活動」と同根だと
言っているのはこういうことなのです。

 

*~*~*~*~*~*~*~*~
 
姥捨て山の故事にならって
こんな寓話を思いつきました。
 
ある町に4人家族が住んでいました。
子犬の頃から可愛がり
ともに暮らしてきた犬が年老いて
病気がちで治療費がかかるようになりました。
子どもたちも思春期になり
前ほど犬には関心がないようです。
 
そこで ある夜
両親はひそひそ話し合い
犬をこっそり捨てることにしました。
子どもには後で
「迷子になった」と言えばいいさ、と。
 
犬を捨てに行く日が来て
子どもたちが出かけてしまうと
両親は犬を車に乗せようとしました。
すると、首輪とリードがありません。
あれっ?と思いましたが
「どうせもう用がないからいいか」と
そのまま犬を載せて家を出ました。
 
遠くまで車を走らせて
人けのない山道で犬を降ろし
そのまま急いで 後ろを振り返りもせずに
家に帰りました。
 

車を停めて家に入ろうとすると

玄関のフックに

犬の首輪とリードが掛かっているではありませんか!

驚いている両親の背中に息子と娘の声がしました。

 

「お帰り。大変だったろ」

「首輪とリードは、私が外して取っておいたの」

「うん、パパとママが年取ったら
どこかに捨てに行く時に役立つと思って・・・」
「他の者にしたことは必ず自分に返って来る
って、パパとママが教えてくれたでしょ」

 

笑い話ではありません。

それが世の中の真理です。

 

*~*~*~*~*~*~*~*~

 
青い鳥の活動は皆様のご寄付で支えられています。
私たちが「あいかつ」を続けて行けますように
どうかご支援をお願い致します。
 
【青い鳥の詳細はホームページを】
http://aoitori-aigo.org/
里親募集/ボランティア募集
ご支援の方法/ふるさと納税/よくある質問
等を掲載しております。
 

応援よろしくお願いします。
にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ